我楽多日誌

日常のあれやこれや。最近は主に作ったお菓子と読んだ本(主に漫画)。手工芸系も昔は合わせて書いていましたが、別ブログ(https://riko122.blog.fc2.com/)になっています。日常のつっこみは最近はTwitterです。

『ダ・ヴィンチ・コード』ダン・ブラウン著

何だかやたらと名前を聞くので興味はあったが、買うのもどうかと思ったので、2005年5月に市の図書館にリクエストした。同じことを考えている人は沢山いて、予約待ちが数十人だった。一体いつ読めるかなあと思っていたら、先日順番が来たと連絡があった。

海外ミステリ系では、今までに読んだことがあるのは、ホームズとかクリスティとか、「ちょっと昔の」だったので、何だかハリーポッターとかいう台詞があることに、「ああ、現代なんだー」と、違和感というか愉快な感じがした。

レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画の謎がうんぬん、と紹介文にあったが、実際のところは、被害者が残した暗号が暗号を呼び、中に絵画の謎も含まれるという感じ?ま、でも、絵画の謎も、被害者が残した暗号も面白かった。
キャラクターも悪くない。主人公はどうもこれが初登場でないかかれ方だなあと思ったら、案の定シリーズ前作があるという。……全然知らなかったが。

……続きはネタバレあり。 暗号ものだが、中身は明らかに記述トリックも使われている。それが悪いとは全然思わないが、誘導にひっかかって途中までファーシュさんがあやしいかと思ってしまった。
最初、悪い人の方に書かれていたアリンガローサさんは……何だか読むほどに可愛く、可哀想に思えてしまった。教義の善し悪しはともかく(善し悪しというより、好き嫌いか)、ええ人やな〜と思った。

暗号解読は、一点、どうにも不満な点がある。なんで、P.S.って書いたか、だ。ソフィーがソニエールの孫なのは、別に秘密ではなかったので、普通に「ソフィー、ラングドンを探しなさい」と書きさえすれば、ラングドンさんは疑われずに済んだのになあ、と思う。
まあ、ソニエールは孫に出す手紙で常にP.S.と呼びかけていて、それがくせになっていた、のかもしれないが。死の間際で余裕がなくて警察からどう見えるか考えられなかったのだろうとソフィーは言ったが、でも死の間際にあれだけ暗号書いたり隠したりする余裕があったじゃあないか……。
ストーリー的には「プリンセス」とソフィーが呼ばれていた、ということが重要なのかもしれないが、別にここで出さなくても他のところで出してもよかったと思うんだがなあ。

ま、しかし、絵の解釈以下の歴史上の出来事についても、現代の事件についても、大いに楽しめた。解説にあるとおり、キリスト教徒じゃない人だからこそ楽しめたのかもしれないが(^^;。